今日は、前回(チョイスセオリーモデル)の表の見方を書こうと思っていましたが、ネットで面白い話題で盛り上がっていたので、予定を変更して参戦してみます。
題して、
【子供に“どうして勉強しなきゃいけないの?”と聞かれたらなんと答えるか?】
さて、あなたはどう答えますか?
ちなみに、この回答は子供を持つ親御さんは必見です!
さて、私の答えは一番下に書きますが、その前に、まずはネットでの話題の元の hatena から。
http://q.hatena.ne.jp/1124539258
たくさんの回答があります。全部で120。
質問者の方が、最後にまとめていました。
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「勉強することによる具体的で直接的で切実なメリット」は次の4つ。
(1)もっと楽しく遊べる (2)もっと楽しく仕事ができる (3)もっとすばらしい友達をたくさんつれる (4)騙されてひどい目に合いにくくなる |
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どれも正論ではあります。特に、(4)の回答は、最近ドラゴン桜の桜木先生が言っていた言葉でもあるので、広く知っている方は多いでしょう。
ちなみに、120もの答えがあったので、勝手に分類してみました。
| 楽しい人生になる、幸せになる、豊かになる |
14 |
| 実生活で使えるから、役に立つ、選択肢が広がる |
13 |
| 考え方を身に着ける、考え方を知るため、知識を増やすため、能力向上 |
10 |
| 好きだから、好きになればいい、勉強は楽しいことを教える |
9 |
| コミュニケーション、助け合いのため、たくさんの出会いのため |
9 |
| 将来の夢の実現、自己実現 |
8 |
| あとで困る、苦労・損をしないため、馬鹿になるから |
7 |
| 本能、生きるということだから |
6 |
| 使命だから、義務だから、必要だから |
6 |
| 理由が分かるまで勉強しなさい、理由を知るために勉強する |
5 |
| 人に騙されないため |
5 |
| たとえ話(お花に水をあげるようなもの、栄養があるから) |
4 |
| 勉強の仕方を覚えるため、後で勉強が楽しくなる |
3 |
| 勉強とは苦行である、勉強のために勉強する、教育は大事だと諭す |
3 |
| 平和のため、自由のため、国のため |
3 |
| 先人の知識を無駄にしたいため、知の伝承、子供に教えるため |
3 |
| 小学生はたくさん物を覚えられるから、若いうちにやっておくとよいから |
3 |
| しなくてよい。したいときにすればよい |
3 |
| 理由を聞く |
2 |
| ママを喜ばすため、両親のため |
2 |
| 自分のため、成長のため |
2 |
| 答えはない、保留 |
2 |
| もてるから |
1 |
| みんながするから |
1 |
| 結婚するため、資格を取るため |
1 |
もてるから、ってのは面白い回答ですね。
比較的ポジティブでよい回答だと思われる行には青色で背景をつけました。
上位の3つは正論ですね。
ただし、4つめの、
「好きだから。好きになればいい。勉強は楽しいことを教える」
というのは、勉強をしなければいけない理由としては真実かもしれませんが、子供に答える回答としては不適切です。
この言葉は、これを言っている人の感覚・気持ちであって、価値観を押し付けているだけにすぎません。というより、子供の問いに答えておらず、論点をすりかえているに近いので、言われたほうももやもやするのではないでしょうか。。
あと、
「あとで困る、苦労・損をしないため、馬鹿になるから」
「人に騙されないため」
は、使い方として要注意です。
子供の成長過程として、
0~10歳前後 : 親への依存期 (親のことを無条件に受け入れる)
11~16歳前後 : 自我の発育期 (親が絶対ではない、と感じ始める)
17~23歳前後 : 親離れ期 (親を一人の人間として見始め、幻滅しだす)
24~ : 自立期
と言われています。もちろん、個人差はありますが。
10歳までの子供に、“あとで困るから”“人に騙されないため”と言うことを話すと危険です。
この親への依存期は、子供にとって親は絶対の存在なので、親の言ったことの価値観を吸収します。もちろん、時には反抗することもあるでしょうが、基本的には親の価値観を受け継ぐ時期なのです。
その時期に、こういったネガティブなことをいうと、
“~~にならないため”
→ ~~にならない、というネガティブ思考が身につきます
“人に騙されない”
→ 人を騙す、という価値観が身につく恐れあります
“苦労・損をしない”
→ 苦労・損をしないようにすることが行動の源泉になります
回答として、
- もっと楽しく遊べる
- もっと楽しく仕事ができる
- もっとすばらしい友達をたくさんつくれる
といったポジティブ思考で答えたほうが、子供もポジティブ思考が身につきますので、まだ良い回答と言えます。
単純に、ネガティブな考えをする親の子供はネガティブ思考にできあがる、といえますので、注意が必要です。(少なくとも、ポジティブ思考の方が人生は圧倒的に豊かになりますからね)
ちなみに、“騙されないため”という回答が有効なのは、子供に自我が芽生え始めた時期移行であれば、その意味を理解しますので効果はあります。
(ドラゴン桜では、高校生に向かって言っています。小学生とは違うのです)
さて、ここで他のブログの回答を見てみましょう。
まずは、いつも鋭い切り口かつスーパーロジカルシンキングで納得感が高い分裂勘違い君劇場氏のブログ。
http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20070121/1169414343
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勉強すべきかどうか、なにをどのくらい勉強すべきかは、もちろん人によって異なる。ちょー美人で、ちょー大金持ちで、誰にでも好かれるキャラの女の子なら、普通の人ほど勉強しなくてもよいかもね。ただ、そうであっても、勉強したほうが、もっと楽しく遊べるし、もっとすばらしい友達がたくさんできるし、もっといい経験をもっとたくさんすることができるかもしらんぜ。。。とオイラは思うけど?
。。。とは言ったものの、これらは全部屁理屈で、現実には、先生の魅力次第なのよ。教える先生が、勉強のホントウの面白さがよく分かっている、人間的にもめっちゃ魅力ある子供以上に子供っぽい先生なら、その魅力は、いくらでも子供たちに伝えることができる。 |
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んー・・・。珍しく、浅い回答。
面白い先生がいるかどうか、という視点は確かに斬新で真理をついていて面白い視点です。ただ、問題への深堀度が浅いような。。。ヘッダーに“子供に「どうして勉強しなきゃいけないの?」ときかれたら、何と答えるか?”とあるのに答えていないのは、氏にとって珍しい凡ミスかもしれません。(^^;
たぶん、氏の言う
「真実性を求めて分析・洞察した結果、みなが幸せになれる、政治的に正しい結論になりました」というパターンのブログ記事が、実名ブログに多いのは何故なのか?」
で書いてる結論に自ら陥っちゃったんでしょうね。(^^;
次に、Snail blog 氏
http://arasuji.org/snail/wp-trackback.php?p=495
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子供の勉強と大人の勉強では意味が違う
勉強するメリットについては大凡的を射ている。しかし子供に説明するとなると話は別だ。子供と大人とでは勉強するメリットも違ってくる。 |
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子供の勉強と大人の勉強では、意味するところが違うというのはまさにその通りだと思います。。
しかし、回答が“義務だから”とか“怠ると辛い思いをする為”というのは若干いただけないです。なぜなら、子供にとっては、この回答を聞いてもわくわくしないどころか、目線が“義務を果たすため”という価値観が身につくので、そこそこ良い点は取るけれど一定以上にはいかない、いわゆる“良い子ちゃん”ができあがってしまうでしょう。
次に面白かったのがこれ。
http://www.venus.dti.ne.jp/~bouzu893/iitai/it21_40/iitai39.html
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「なぜ、勉強しなければいけないのか」と、子供に問われて、真剣に答えようとするのは、愚かである。学問の尊さを語ることも、将来の職業選択に関わると語ることも、愚かと言って悪ければ、無駄である。なぜなら、「なぜ勉強しなければならないか」という表現は、ある種の反語であり、多くの場合、勉強したくないと同義だからである。 |
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正しいです。
しかし、そのあとがいただけない。
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ここまで書けば、お解りだろう。子供に、「なぜ、勉強しなければならないのか」と問われても、理由を語る必要などないのである。逆に、こう問えばいい。 「それは、本当に答えが知りたくて問うているのか。それとも、勉強したくないと言いたいのか」と。 |
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あらあら、お説教モードに入っちゃいました。
さすがお坊さんです。(^^;
これだと、怒られなくちゃ勉強しない子供ができあがってしまいます。
さて、そろそろ答えに入りたいと思います。
“なぜ勉強しなくちゃいけないの”と問われたらなんて答えるかの回答
マンネリ気味ではありますが、コーチングの観点で回答します。
ケースは、最初のはてなの“小学生に問われたら”を前提とし、なおかつ自分の子供に聞かれる場合が多いでしょうから、親の視点で回答します。
コーチング的な模範解答は、全部で、5つのStepに分かれます。
まず、最初に言わなければいけないのが、
《Step1》
“○○ちゃんにとって、勉強って何をすることなの?”
です。
これは、
“なんでそう思ったの?”という回答に似ていますが、狙いは異なります。
いきなり理由を聞く前に、まず、「勉強」というキーワードが、大人と子供では認識が違います。これは、メタモデルで言うところの“不特定名詞”に該当します。
http://daigan.dir.st/cs/blogs/blog/archive/2006/11/21/178.aspx
コーチングの基礎の“地図は領土ではない”という言葉に代表されるように「勉強」というキーワードの認識が違う中で話を進めてはいけない、ということです。
“なぜ勉強しなくちゃいけないの?”と質問する裏には、勉強はしたくない、嫌なものだ、という意図がある可能性が非常に高いです。でなければ、あえて質問なんかしたりしません。
そこで、親としては、子供が何に嫌がっているのかを聞く必要があるのです。
すると恐らく、
-
塾に行くこと
-
宿題をすること
-
テストを受けること
-
家でドリルをやらされること
-
テストの点数が低いから
だったりするでしょう。
そうしたら、次にすべきことは、共感を示すことです。
《Step2》共感を示す
質問としては、
“それは嫌いなの?”
と聞いて、嫌い、と答えたら、
“そうなんだー。○○ちゃんは、塾が嫌いなんだねー”
と共感を示すことが重要です。(ここではオウム返しで共感を示します)
勉強が嫌いだと思っていて“なぜ勉強しなくちゃいけないの?”と質問をしている子供に“勉強は大事だから”“将来幸せになるよ”と親の価値観を言っても悪くはありませんが、子供から見たら“話を聞いてくれない”という思いが残ることでしょう。
これは親子関係だけでなく、答えや思いを持って上司に相談しに行ったら、いきなり上司の答えを押し付けられた、なんて経験を持つ方は多いはずです。
まずは、子供の思いを聞いて、感情に共感を示してあげてください。
そのことによって、子供は素直に親の話を聞くようになりますし、親の話を受け入れやすくなります。
ちなみに、塾が嫌い、といった場合、何で塾が嫌いなのか聞いてあげても良いかもしれません。
これをすると、ちょっと話がそれるかもしれませんが、問題の解決にはなります。
いわゆる、アクティブリスニング(相手の真意を聞く)ことも必要です。
なお、“嫌いじゃないけれど・・・”という風に答えたら、
“勉強をしなくちゃいけないって、なんでそう思ったの?”
と質問すると良いでしょう。
嫌いじゃないけれど、って答えた裏には、
“嫌い、って答えたら、親が悲しむのではないか”
と子供は考えているからの場合が多いのです。面倒くさいとか、面白くない、というのも同じようなことですね。
《Step3》考えさせる
次に、以下のような質問をして、子供に考えさせる時間を与えてください。
いきなり答えを言ってしまうと、子供はその考えを無条件に受け入れる可能性が高いので、その事項に関しては思考停止状態になります。
子供も1人の人間です。子供なりに考えさせる癖をつけさせることがとても重要なのです。
考えさせる質問はいくつかあります。
子供の反応によって使い分ける必要があります。
これらの質問によって、子供は何かに気付くかもしれません。
(気付きを与えるのがコーチングの醍醐味ですね)
質問のバリエーションはいろいろありますから、こちらを参考にしてみてください。
http://daigan.dir.st/cs/blogs/blog/archive/2006/12/05/186.aspx
《Step4》価値観を伝える
そして、親の価値観をつたえてください。
いわゆる、勉強をすると良いことがある、という事を、あなたの価値感、あなたの言葉で伝えるのです。
言い方はいろいろありますが、Step1~Step3まできちんとこなして、子供の話を受け入れていれば、子供も素直にあなたの言うことを聞きます。
価値観なので、正解はありませんが、私だったら以下のように答えます。
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“勉強はね、とても大事なんだよ。もちろん、学校に行くことやテストを受けることだけが勉強じゃない。○○ちゃんの好きな音楽も勉強だし、こうやっていろいろ考えることも勉強。もちろん、好きな勉強だけできれば楽しいかもしれないけれど、中には嫌いな勉強もあるんだよね。でも、いつも言ってるように、好きなおかずばっかり食べてたら病気になったり大きくなれないよ、というのと同じように、嫌いな勉強も○○ちゃんが大きくなるためには必要なんだよ。そうすれば、人生がとても豊かになるし、君の選択肢も広がる。とってもワクワクした将来があるんだよ。” |
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くらいですかね。
そして、最後の仕上げです。
《Step5》アイメッセージで伝える
アイメッセージとは、相手を動機付けるためのメッセージです。
http://daigan.dir.st/cs/blogs/blog/archive/2006/10/31/154.aspx
“○○ちゃんが、嫌いな勉強もちゃんとしてくれたら、お父さん嬉しいな。(^^)”
です。
Step1~Step4まできちんと話すことができたら、子供は素直に聞き入れるでしょう。
0~10歳までの時期は、親のことを無条件に受け入れます。
いわば、勉強は親のためにやっている、のが事実です。
子供は、自分のために勉強なんかしたりしません。親を喜ばせたいから、親の喜ぶ顔が見たいから勉強をするのです。
親の喜ぶ顔を見ると、自分が幸せになるのです。
これが子供のモチベーションの源泉です。
だからといって、Step1~4を飛ばして“お父さんのために勉強して”といきなり言ってはいけません。
■ まとめ
まず、子供が何を考え、感じているのかを聞き(Step1)、次にその感情に共感を示す。(Step2)
(ここで、何が子供を勉強嫌いにさせているかの問題解決に行ってもOK)
そして、子供に考えさせ(Step3)、親の価値観を伝える。(Step4)
そして、動機付けをしてあげる。(Step5)
これが“どうして勉強しなきゃいけないの?”と聞かれた時の正しい対応だと思います。
とはいえ、頭ではわかっているんですがなかなかできないのが難しいところなのですが。(^^ゞ
どうしてもその場面に直面すると、答えを言ってしまいたくなるのが人情ですから・・・。
それをぐっと抑えて、ってのが難しいんですよね。
いかがでしょうか?